結婚を意識している男女のカップル(恋愛成就)や結婚適齢期の人たち、はたまた婚期を逃した人たちが願掛けに訪れる縁結びの神、出雲大社(いずもたいしゃ)...私も悲しいかな、その後半の部類に含まれる。
縁結びでは日本国内でも強力なパワースポットだけに、その御利益にあやかろうと訪れたのは、出雲大社がある島根県出雲市だ。主に鳥取県と島根県を中心とした山陰地方に私は人生43歳にして初めて降り立った。
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島根県の日本海側に位置する出雲縁結び空港から主なスポットへのアクセス手段・・・鉄道こそないものの、路線バスなどは飛行機発着時間を中心として困らない程度にあった。
忘れもしない、国内空港めぐりの一環として訪れた「こうのとり但馬空港」・・・ツアー予約サイトにて安易な発想で予約したホテルへの公共交通手段が皆無で、到着後に路頭に迷っていたことはまだ記憶に残っている。このときは宿のご高配を賜り事なきを得たのだが(無料送迎していただきました)、市街地から離れ山あいにある場所での経験はこのときだけにしたい・・・。
ちなみに各地からこの出雲空港への飛行機は羽田空港・伊丹空港からはもちろん、アジア地区からのダイレクト便もあるという観光都市の一つになっている。
羽田から出雲へはポピュラーなボーイングの中型ジェット仕様だったが、飛行機が好きな私があえて選んだのは羽田から伊丹、乗り継いで伊丹から出雲へのアクセス手段である。大阪・伊丹から島根・出雲への使用機材は今どき貴重なプロペラ機だ。
JALグループの日本エアコミューターがこの便に運用するのはSAABというスウェーデン製の航空機。余談だがその昔、サーブというユニークな形をした外車があったが、今は資本関係がなくなっているという。そういえば最近、あまり見かけなくなったかな。
こぢんまりした機内には小型機らしく客室内の装備品も簡素化されており、モニターはもちろんのこと、オーディオサービスもない。
この飛行機内ですることといえば窓の外、眼下に広がる日本海や小さく映る街中や自動車の群れ、グルグル回るプロペラ、時折お世話してくれるキャビンアテンダント(客室乗務員)、機内情報誌に目を通す程度だ。
もちろん機内上空では離着陸以外、人それぞれの過ごし方がある。たったひとりで上空を愉しんでいる私にとって、このひと時ばかりは「毎日せかせかした日々を過ごしている自分は本当にちっぽけな奴なんだな」などと改めて自身を見つめなおすことができた。
無計画で旅をするのが好きな私が空港を降り立ってまずすることといえば、空港バスを見つけることに始まる。空港のエントランスで主に2系統あるのを知った私は、島根の県都である松江駅ゆき(1000円)ではなく、出雲市駅ゆき(700円)をセレクトした。
せっかくなので、ここまで来たからには松江市にも行ってみたい・・・しかし、基本的に1泊2日でターゲットを出雲大社の参拝のみに絞ったシンプルな旅行に求められることはあちこちと決して欲張らないこと。
そのほうがゆっくりと散策できるし、行程上のゆとりができて、ガイド誌に載らない知っておくべき地元情報にめぐり合うチャンスも増えるのだ
出雲市駅から出雲大社方面を結ぶ路線バスは490円。出雲大社の正門前まで連れて行ってくれる。そこから徒歩で10分程度だろうか、敷地内はかなり広く、この時期にしては暖かい(11月下旬で18℃)気候もあって、防寒服が要らなくなる位に身体は暖まった。
ちなみに参道へは迂回ルートを通行した。神社に信仰が深い人の話によれば、鳥居の下などの中央ルートは神様が通る道なので避けなくてはならない、ということだ・・・(前回まで私は知らずに堂々と中央ルートを通行していたのですが・・・)。
神社敷地には必ず手水舎(てみずや)があるので、参拝はそこで身を清めることに始まる。柄杓(ひしゃく)で左手と右手を洗い、左の手のひらに汲んだ水で口内を軽くゆすぐ。最後に持ち手部分を柄杓に汲んだ水で洗うのだが、持ち手を下にしながらひっくり返すのが難しい。棒の根元を右手の親指と人差し指でつまみながら左手で持ち手先端を下げる方法が一番やり易い方法だと感じた。
本殿は現在改修工事ということで仮殿と小ぶりなしめ縄だけが私の視界に入った。お賽銭を奉納し、二礼四拍一礼(通常は二礼二拍一礼)した後はもちろん縁結びのお守りをゲット。大社名物の神楽殿(かぐらでん)巨大しめ縄は正面左手にあるが、今回の目的は参拝のみに絞ったため、巨大しめ縄を見学することはしなかった。(存在を知らなかっただけなんですけど)
帰り際に立ち寄った簡易郵便局では窓口で貯金業務をしているとあって早速入金を依頼。通帳に局名入りのゴム印を押してもらう「記念貯金」という趣味がある私は、いつも平日を絡ました旅行であることが必須だ。もちろん日帰り旅行でも通帳持参は必須なわけである。
局員さんの応対も十人十色。ここの局では二世代で営業していて、私の質問に答えてくれた母と息子と思しきお二人のやりとりが微笑ましかった。
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そして出雲市駅への帰りの足には一畑電鉄を利用した。出雲市駅までの切符(480円)を購入した後に改札へ・・・そこでは今時珍しい改札鋏(かいさつきょう)を使用。そして客室内はガイド役の女性が乗務しており、当該路線ならではの情報を乗客へ親切に案内してくれた。映画「RAILWAYS」のロケで有名な鉄道会社だけにサービス満点でこのレトロ車両を含め注目度と話題性は二重丸だ。
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そして出雲といえば出雲そばである。出雲市駅の駅レンタカー所長さんに教わった出雲そばの老舗「羽根屋」のおそばがおいしいということで車を借りて羽根屋本店へ。値段もリーズナブルでこの「割子三段定食」でも860円だ。
平日の火曜日、それもPM4:00頃という中休み時間帯でも開いており、お客さんも中年夫婦と一人で来店した観光客らしき女性もいた。やはり混み合う時間帯を避けての来店なのだろう、あっさりしたものを注文していた。ちなみに私は宿で出される予定の夕食もとらずに就寝・・・相当腹持ちする、うわさ通りのおいしいおそばだった。(レンタカー屋の店長さん、その節は色々とお世話になりありがとうございました)
この日の行動を振り返れば、近年まれに見るような非常に充実した時間を過ごせたようだ。小型機による飛行機の揺れはご愛嬌、出雲そばも食べることができたし、人びととのふれあいも堪能できた。何より、神々の出身地である出雲という地を踏んだ私に今後、どのような出来事が起きるのだろうか。
本人の弛まぬ努力なしではいい結果が得られるわけがない・・・しかし、出雲大社でひいたおみくじの結果がその通りに反映してくれるとすれば、非常に楽しみである。

